MENU

メグとばけものを読んで、画面がにじんだ話。評価4.9の泣けるドット絵RPG

メグとばけもの プレイ画面1|App Store公式

「メグが泣くと、世界が滅びます」。この一文だけで、もう普通のゲームではないと分かっていただけると思います。今回ご紹介する「メグとばけもの」は、Odencatが手掛けたドット絵のアドベンチャーRPG。もともと家庭用やPCで高い評価を得ていた作品のスマホ版で、App Storeの評価は4.9に迫るという、ちょっと見たことのない数字が出ています。

魔界に迷い込んだ人間の少女メグと、ほぼ無敵のらんぼうものの魔物ロイ。種族も言葉も違うふたりが、人間の世界を目指して歩いていく旅路を描いた、短くも濃い物語です。今回は公式画像6枚とともに、この評判の「泣けるRPG」がどんな体験なのかを、ネタバレなしでご紹介します。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
魔物と少女の、世界でいちばん優しい護衛任務(App Store公式)

アプリのダウンロードはこちら

Google Play App Store

無料で序盤プレイ可(続きは買い切り課金)|Odencat|物語重視のドット絵RPG

目次

あらすじ。最強の魔物に課された、最弱の条件

物語の始まりは魔界。魔物のロイとゴランは、そこに迷い込んでしまった人間の少女メグを見つけます。乱暴者のロイですが、迷子のメグを探したり、一緒に星空を見上げたりするうちに、少しずつ心を通わせていく。そしてメグを母親のもとへ送り届けるため、ふたりは人間の世界への旅に出ます。

ロイはほぼ無敵の強さを持つ魔物。ただし、この旅にはひとつだけ絶対の条件があります。メグを泣かせてはいけない。メグが泣くと世界が滅びてしまうのです。最強の力と、最も繊細な守るべきもの。この組み合わせが、本作のすべての土台になっています。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
乱暴者の魔物と、迷子の少女(App Store公式)

戦闘が「強さ」ではなく「優しさ」を試してくる

バトルはターン制のRPG形式ですが、発想がとても独特です。ロイは圧倒的に強いので、敵との力比べで負ける心配はほとんどありません。問題は、戦いの怖さでメグが泣きそうになること。おもちゃであやし、声をかけ、メグの心を守りながら戦う。つまりこのゲームの戦闘は、敵のHPではなくメグの涙との勝負なのです。

この独創的な仕組みが物語と完全に噛み合っていて、戦闘を重ねるたびに「守るとはどういうことか」を、理屈ではなく手触りで考えさせられます。ゲームシステムがそのまま物語の主題になっている作品は珍しく、ここが本作の評価の核だと感じました。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
戦闘の敵はHPではなく、メグの涙(App Store公式)

ドット絵の表現力に驚かされる

画面は温かみのあるドット絵で描かれていますが、その表現力は侮れません。メグのまばたきや、ロイの仕草、夕暮れの魔界の色彩。小さなドットの集まりが、実写にもアニメにもできない情感を運んできます。特に光の使い方が美しく、スクリーンショットを撮りたくなる場面の連続です。

音楽も評判が高く、旅の場面の切なさ、日常の場面の可愛らしさ、その一つひとつを、ピアノ基調の温かな楽曲が丁寧に支えてくれます。イヤホンでの没入を強くおすすめしたい作品です。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
ドット絵と光の表現が絶品(App Store公式)

遊ぶというより「読む」。だから忙しくても大丈夫

本作は物語重視の作品なので、アクションの腕前も、複雑な育成の知識も要りません。難しい操作がないぶん、物語への没入だけに集中できます。全体のボリュームは映画数本ぶんといったところで、長編ゲームのような時間の拘束はなく、数日に分けて少しずつ読み進めるのにちょうどいい長さです。

章ごとの区切りも明確なので、夜の30分を数回、という付き合い方で無理なく完走できます。壮大な物語を追う体力はないけれど、良い物語には触れたい。そんな時期の一本として理想的な規模感です。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
夜の30分を数回で完走できる規模感(App Store公式)

道中の彩り。旅は湿っぽいだけじゃない

泣けるゲームと聞くと重たい話が続くのかと身構えますが、旅の道中は意外なほど賑やかです。相棒のゴランをはじめ、道中で出会う魔物たちとのやり取りにはユーモアがたっぷり仕込まれていて、くすっと笑える場面が随所にあります。メグの無邪気さと魔物たちのぶっきらぼうさの掛け合いが、旅の空気を柔らかくしてくれます。

この笑いと切なさの緩急が実に巧みで、笑わせておいてから、ふいに核心を突いてくる。感情の準備をさせてくれないところが、この作品の恐ろしさであり魅力です。緩急があるからこそ、静かな場面の重みが増すのだと思います。

Odencatという、泣かせ屋のスタジオ

開発のOdencatは、心を揺らす小さな物語ゲームを作り続けている日本のスタジオです。本作以外にも評価の高い物語作品を複数手掛けていて、どの作品にも「短い時間で深く残る」という共通の美学があります。大作主義とは別の道で、確かなファンを積み上げてきた作り手です。

本作が家庭用やPCで先に高評価を得て、満を持してスマホに来たという経緯も安心材料です。スマホ向けの雑な移植ではなく、タッチ操作と小さな画面にきちんと合わせて仕立て直されているので、移植版にありがちな遊びにくさは感じませんでした。

料金の仕組み。無料で試して、気に入ったら買う

スマホ版は、序盤を無料で遊べて、続きを買い切りで解放する方式です。ガチャもスタミナも広告もなく、遊んでいる間に追加課金を迫られる圧はありません。書店で最初の章を立ち読みして、面白ければ買う。あの感覚に近い、誠実な売り方です。

無料部分だけでも物語の空気はしっかり伝わるので、まずは気軽に試してみてください。ロイとメグの旅を最後まで見届けたくなったら、そのときに財布と相談すればいい。この安心感は、基本無料ゲームの海ではなかなか得られないものです。

メグとばけもの プレイ画面|App Store公式
序盤無料→買い切りの誠実な方式(App Store公式)

気になった点も正直に

ひとつは、じっくり読ませることに全てを懸けた作品なので、爽快なゲームプレイを期待すると肩透かしを食うこと。戦闘はあくまで物語の演出装置で、歯ごたえのある攻略はありません。ゲームに「操作の楽しさ」を求める方には不向きです。

もうひとつは、感情を強く揺さぶられる物語だということです。これは美点そのものですが、心身ともに疲れ切っている夜に読むと、涙腺への負荷が想像以上に大きいかもしれません。心に少し余白のある日に、ゆっくり読み進めることをおすすめします。

こんな人にちょうどいい

  • ゲームで「良い物語」を読みたい、映画1本ぶんの体験を求める人
  • ドット絵の温かさと切なさに弱い人
  • 難しい操作なしで、じっくり没入できる作品を探している人
  • 泣ける作品を求めている人(ハンカチのご用意を)

まとめ:小さな画面の、大きな物語

メグとばけものは、最強の魔物が少女の涙を守るという一点から、家族のような絆の物語を紡ぎ上げた作品です。評価4.9という数字は、遊んだ人のほとんどが「読んでよかった」と思った証拠でしょう。私も終盤は、老眼のせいではなく、画面がにじんで仕方ありませんでした。派手さはなくても、読み終えたあと何日も心に残り続ける一本です。まずは無料で遊べる序盤から、ロイとメグの小さな旅に同行してみてください。私のおすすめ度は★4つ半(5点満点)です。

アプリのダウンロードはこちら

Google Play App Store

無料で序盤プレイ可(続きは買い切り課金)|Odencat|物語重視のドット絵RPG

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次